ノベルのトビラそれぞれ独立した作品となっており、単品でも楽しめるようになっていますが、お時間あればぜひ他の方の作品もご一読いただけると幸いです。
《登場人物》
【白銀ライト】男性。
小説家のたまご。感情的になりやすい面もあり。
【吾輩ちゃん】性別不問。
ライトと共に扉を開き旅をする猫。人数の関係上、ボス鬼とモンスター、デアイチュウの兼役をお願いします。
【○】性別不問。
店長、勇者、オニ、SE、実況、ナレーション。の兼役をお願いします。○:(店長)のように表記してあります。
【▲】性別不問。
店員、客、聖剣、オニ、SE、トレーナーA、ミナーサン、ナレーションの兼役をお願いします。▲:(店員)のように表記してあります。
【■】性別不問。
エース、モンスター、戦士、オニ、SE、トレーナーB、ガメツクッス、フシギダナナレーションの兼役をお願いします。■:(エース)のように表記してあります。
※以下兼役キャラ
【店長】兼役○
とあるコンビニの店長。プライド・タカ
【店員】兼役▲
とあるコンビニモブ店員。
【エース】兼役■
とあるコンビニエース店員。オフロ・レイ
【客】兼役▲
とあるコンビニ来る迷惑客。
【勇者】兼役○
とある世界の勇者。ゴツボ。物理系。強い。
【聖剣】兼役▲
とある世界の聖剣。ラピスラズリ。通称らぴ。喋る。女性口調ですが男性口調に変更○。
【戦士】兼役■
とある世界の戦士。もきぐき。物理系。強い。
【モンスター】兼役■&吾輩ちゃん
ABC+α。
【鬼】兼役○&▲&■
とあるモモ界のザコ鬼。ABCいます。
【ボス鬼】兼役吾輩ちゃん
とあるモモ界のボス鬼。強い。
【実況】兼役○
ボネモン全国大会決勝の実況解説をする人。
【トレーナーA】兼役▲
様々な冒険を経てボネモンとの絆を深め決勝戦へたどり着いたトレーナー。
【デアイチュウ】兼役▲
トレーナーAの相棒ボネモン。
【ミナーサン】兼役▲
トレーナーAのボネモン。
【トレーナーB】兼役■
生意気さが残るものの大切な何かに気付き決勝戦まで登り詰めたトレーナー。
【ガメツクッス】兼役■
トレーナーBのボネモン。
【フシギダナ】兼役■
トレーナーBのボネモン。
【SE】
サウンドエフェクト。(SE)表記。○▲■それぞれあります。
【ナレーション】
ナレーション。(N)で表記。全員あります。
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白銀ライト:どわっ!いててて。
吾輩ちゃん:あーあー、だから言わんこっちゃない。
○:(N)古びた扉から一人の少年と猫が飛び出してきた。
▲:(N)それは、そこから「出てきた」のか「戻ってきた」のか。
白銀ライト:言わんこっちゃない、だなんて言うなよな。
吾輩ちゃん:何回でも言うにゃよ。言わんこっちゃない、言わんこっちゃない、言わんこっちゃぁなぁーい。
白銀ライト:ああ、もう、うるさいな。
白銀ライト:お前は一言一言がとにかくうるさいんだよ。
白銀ライト:まだお前が物言わぬ猫だった時は、とにかく静かでそれはもう大人しかったのに。
吾輩ちゃん:ライト、静かで大人しかった、って言うのはおんなじ意味の反復だにゃ。
白銀ライト:とにかくそれくらい大人しかったって意味だよ!
吾輩ちゃん:そんなんじゃあ立派な「小説家」になんてなれにゃいわよ?
白銀ライト:いいか?吾輩ちゃん。
吾輩ちゃん:にゃによ?
白銀ライト:世の文豪のほとんど、特に芥川龍之介なんて、自分で表現したい言葉が足りないから自分で言葉を作ったほどだ。
白銀ライト:言葉に正解なんていつだって無いんだよ。
白銀ライト:言葉の正解はいつだって、その物語が作り出すんだから。
吾輩ちゃん:ふーん、ライトのくせに生意気なこと言うのにゃ。
白銀ライト:これでも「小説家」のたまごだからね。
吾輩ちゃん:ふふ、様になってきたじゃない。
■:「吾輩ちゃん」と呼ばれた白い猫は、ライトの周りをとてとてと回り、誇らしげに語る。
吾輩ちゃん:で、もー。
吾輩ちゃん:そう簡単に「小説家」になんてなれるかしらにゃー?
白銀ライト:またその話かよ。
吾輩ちゃん:何度だって言うにゃ。
吾輩ちゃん:物語の「扉」を開け、「プロット」という心に巣食う魔物と対峙してこそ
吾輩ちゃん:「小説家」は初めて「小説家」となりえるにゃ。
○:(N)一人と一匹が飛び出してきた古ぼけた扉の隙間から煌びやかな光が漏れている。
白銀ライト:わかってるさ。
白銀ライト:何度だって僕はこの扉の先に潜り、物語の真髄を我がものにしていく!
吾輩ちゃん:でも、残念。さっき言い忘れてしまったことがあるにゃ。
白銀ライト:言い忘れたこと?
吾輩ちゃん:そうにゃ。
吾輩ちゃん:ライト、この「物語」の扉を開ける度にライトは大切な何かを引き換えに差し出すことになるにゃ。
白銀ライト:大切な何か?
吾輩ちゃん:そうにゃ。それはライトの身体の一部かもしれないし、目に見えない何かかもしれない、もしかしたら過去や未来や心のエトセトラかもしれない。
吾輩ちゃん:それでも、ライト、あなたはこの物語の扉をあけるにゃ?
白銀ライト:当たり前だよ。
白銀ライト:そこに物語がある。
白銀ライト:そこに誰かが心を求めてる。
白銀ライト:そして僕は「小説家」だ。
白銀ライト:何があったって、僕はその扉を抜けて
白銀ライト:物語を紡ぎ続ける。
吾輩ちゃん:……いい返事だにゃ!!
吾輩ちゃん:ならば少年よ、いいや!「小説家」よ!
吾輩ちゃん:こころのペンを取れ!
吾輩ちゃん:その胸を開き、すべての物語を汝の糧とするにゃ!
吾輩ちゃん:合言葉はいつだってこうにゃ!
吾輩ちゃん:「ボンボヤージュ」!よき旅を!
白銀ライト:あ、ちょ、ちょっとまってその前にちょっとメモを……
吾輩ちゃん:もう遅いにゃ!!!!!
▲:(N)吾輩ちゃんが少年を蹴り飛ばす。
白銀ライト:わ、わ、うわああああ!!
■:(N)よろめき、扉の奥に吸い込まれる少年。
○:(N)物語とはいつだって唐突に始まるものだ。
▲:(N)少年が取り損ねたメモ帳には、既にいくつかの言葉が記されていた。
■:(N)そこにはひとつ、「後悔をするな」と言う言葉が残されている。
吾輩ちゃん:さてさて、かのオスカー・ワイルドは言ったにゃ。
吾輩ちゃん:「経験とは、誰もが失敗につける名前のことである」と。
吾輩ちゃん:この旅で少年は、どんな「経験」をするのかにゃ。
吾輩ちゃん:ふふ、さあ、「物語」がはじまるにゃ!
○:(N)光の中に白猫も溶けていく。
▲:(N)光は次第に、光であると感じさせる事のないくらい白くなり
■:(N)「それは、目次と呼ばれた。」
0:扉の先は…
白銀ライト:ぅわあああぁ、っととと
白銀ライト:ここは、、コンビニ…?
○:(店長)おい!新人!左レジ、店員いないよ!なにやってんの!!
白銀ライト:え?
▲:(店員)店長!もう持ちません!!
○:(店長)わかっている!オフロ!新人の援護だ
■:(エース)ボクだって新人なのに…!
○:(店長)なんだって?
■:(エース)やりますよ、やればいいんでしょ
白銀ライト:オフロ…?ここは、【ブラックベース】の世界か!
■:(エース)君、大丈夫?
白銀ライト:あ、ああ、大丈夫です
■:(エース)店長、あんなんだけど、意外と優しい所もあるから
白銀ライト:は、はぁ
白銀ライト:(ここで一体なにを得るっていうんだ…レジ打ち能力でも鍛えろってか!?)
■:(エース)いらっしゃいませ!
■:(エース)ポイントカードは?
■:(エース)ありがとうございましたー!
■:(エース)だいたい、こんな感じかな
白銀ライト:わ、わかりました
■:(エース)ッ!!
■:このプレッシャーは!
白銀ライト:(まさか、シェアが来るのか!?)
0:突如、頭に直接声が(ry
吾輩ちゃん:ふふふ
白銀ライト:この声は、、、
吾輩ちゃん:それじゃあつまらないよね?
白銀ライト:何を言ってるんだ?
白銀ライト:な!?空間が歪んで…!?
▲:(客)せんー、すいませーん、レジいいすか?
白銀ライト:あ、はい!
白銀ライト:(幻覚だった…?)
▲:(客)支払いは、りんごペイで
白銀ライト:え?
▲:(客)りんごペイで
白銀ライト:あれ?
▲:(客)り・ん・ご・ペ・イ!わかる?
白銀ライト:ッ!?
白銀ライト:(こいつは【RINGOpay】の迷惑客!なんでブラックベースの世界に!?)
▲:(客)はぁ、これだから情弱は
■:(エース)りんごペイの何払いですか?
▲:(客)へ?り、りんごペイだよ
白銀ライト:(さすがオフロ、即座に対応している)
□:(エース)ですから、りんごペイの何で支払うかわからないと会計できないんですよ
▲:(客)ごちゃごちゃうるせぇな!!もういいよ!!
白銀ライト:は?商品を持ってどこに…
■:(エース)くっ、なんて速さだ!
白銀ライト:ちょ、ええ!?会計せず外に!?
○:(店長)オフロ!!どういうことだ!
■:(エース)くっ、やられたっ、だが、たかが商品を盗まれただけだ!
白銀ライト:たかがじゃ済まないと思うんですけどぉ!?
○:(店長)早く追うんだ!なにやってんの!!
白銀ライト:ですよねー
■:(エース)オフロいっきまーす!!
○:(店長)新人もだ!
白銀ライト:あ、はい……え?言うの?
白銀ライト:ライト、い、いっきまーす!!
吾輩ちゃん:ぷぷぷ、まぁまぁかなぁ
吾輩ちゃん:でも、もうここはいいや、えい
▲:(N)自動ドアに急いで向かうライト
▲:(N)しかし、抜けた先に広がるのは…
白銀ライト:…はい?草原?
■:(モンスター)キシャァアア!
白銀ライト:おわぁ!?
○:(勇者)ふん!ふんんん!!
■:(モンスター)ぎ、ぎしゃ…っ
白銀ライト:これは…
○:(勇者)大丈夫か?
白銀ライト:あ、はい
○:(勇者)この辺はまだ魔物が多い。気を付けることだ
白銀ライト:はい…
白銀ライト:(ゴツボだ!【勇者ゴツボ】の世界だよ、なんで!?)
○:(勇者)どうした?
▲:(聖剣)襲われていたんだから、あなたみたいにすぐ切り替えられるわけないでしょ?
○:(勇者)そうなのか?
白銀ライト:は、はぁ…
白銀ライト:(まじで聖剣が喋ってるぅぅ!!)
○:(勇者)ん?これか、びっくりするよな
▲:(聖剣)酷いわね、一応、聖剣様なのよ?
白銀ライト:あー、すみません
○:(勇者)大丈夫そうだな
▲:(聖剣)ゴツボ、せめて近くの町までは一緒に
○:(勇者)それもそうか
白銀ライト:ありがとうございます
白銀ライト:(この草原…たぶんあの戦士と出会うところだ)
吾輩ちゃん:(モンスター)ギャオォス!!
■:(戦士)はぁっ!ふんっせいっとりゃ!
▲:(聖剣)ゴツボ!あそこ!一人で戦ってる
白銀ライト:やっぱり…ってゴツボ!?
○:(勇者)ふんんん!!
吾輩ちゃん:(モンスター)ウギャァ…バタ
■:(戦士)ッ!
■:(戦士)なにやつ!
○:(勇者)なにやつ!
▲:(聖剣)あんたから向かったんでしょうが!
○:(勇者)それもそうか!『勇者ゴツボ』だ
■:(戦士)なるほど、戦士『もきぐき』だ。助立ち感謝する
吾輩ちゃん:(モンスターA)グルル…がァァァ!!
吾輩ちゃん:(モンスターB)ハラ…ヘッタ、タベル
吾輩ちゃん:(モンスターC)ギャギャ、ギャギャ
○:(勇者)行くぞ!
■:(戦士)言われなくても!
○:(勇者)ふん!ふんん!!
■:(戦士)トゥトゥへアッ!!
吾輩ちゃん:(モンスターA)ぎゃうんっ…
吾輩ちゃん:(モンスターB)ゴチュボッ
吾輩ちゃん:(モンスターC)ギャッ…
白銀ライト:す、すごい、これが本物の戦闘…!
▲:(聖剣)やっぱ殴ってるだけだよね、私、必要ないよね!?
吾輩ちゃん:あーあ、刺激が足りにゃいよねー
白銀ライト:ハッ、また…!どこだ!
白銀ライト:あれは…
0:遠くからこちらを見つめる白猫が
白銀ライト:あんなところに…吾輩ちゃん!
吾輩ちゃん:にゃは、バレちゃったかー
吾輩ちゃん:でもちょーっと遅かったかなー
白銀ライト:ぐぅ…またこの感じ、目まい…?、いや、世界が滲んで…
○:(鬼A)オニッ!
■:(鬼B)オニオニ!!
▲:(鬼C)オニィ!
白銀ライト:あいつらは【モモモモ】の鬼!?それも大群で!?
吾輩ちゃん:さぁ、これならどうかにゃ
白銀ライト:なんでこんなことを!!
吾輩ちゃん:ふふふーにゃ
白銀ライト:消え…た?
○:(勇者)ふむ…なかなか多いな
■:(戦士)う〜ん、ヤバイねぇ
▲:(聖剣)というか、なんか、鬼達が集まってない?
○:(鬼A)オニッオニッ
■:(鬼B)オニオニッオニオニッ
▲:(鬼C)オニィオニィ
○:(N)鬼達が一箇所に集まり光りだす
白銀ライト:ま、まさか、そんな
■:(N)まばゆい光が収まると…
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オオオオオオニィィイイイイ!!
白銀ライト:大ボス鬼になるなんて!!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ココハドコダ、ナゼワレハ…
吾輩ちゃん:いけいけー大ボス鬼ー!
白銀ライト:吾輩ちゃん、お前…!
吾輩ちゃん:にゃははは
○:(勇者)おお!一匹になってくれたのか、助かるな
■:(戦士)ああ、その通りだな
▲:(聖剣)やる気まんまんじゃん、どう考えても倒せる気が…
白銀ライト:ま、待って、あいつは覚醒したモモモモじゃないと……僕が話をつけてくる
○:(勇者)なるほど?
■:(戦士)話を?
▲:(聖剣)ごめん、私もよくわからない
白銀ライト:大丈夫、任せて!
白銀ライト:大ボス鬼ー!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ム?ナンダ?
白銀ライト:お前は無理やりここに呼び出されたんだ!僕達と戦う理由がない!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ソウカ
白銀ライト:わかってくれるか!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ダガ
白銀ライト:え?
吾輩ちゃん:(ボス鬼)コノヨニ、ヨビダサレタカラニハ、ワレハスベテヲ、コノテニニギル!
白銀ライト:なんで!?ここは神々が支配する世界!何をされるかもわからないんだよ!?
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ナラバ、カミトモタタカウマデ!!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オォォオニィイイイ!!
白銀ライト:おわわわわ
○:(勇者)ふんん!下がっていろ!
白銀ライト:だけど!あいつは強いんだ!
○:(勇者)俺も強い
▲:(聖剣)そうね、ゴツボは強い
白銀ライト:たしかに、だけど…
■:(戦士)それでも!!可能性を信じるんだよ
白銀ライト:戦士もきぐき…!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オニィッ!
○:(勇者)ふん!こっちだ!
▲:(聖剣)今のうちに下がって
白銀ライト:くっ、なんて無力なんだ…
□:(戦士)無力?何言ってんだ?歯車ってのはみんな違うだろ
白銀ライト:え?
□:(戦士)できること、できないこと、それぞれだ、お前もお前の役割を果たせ
白銀ライト:僕の役割…?そんなのわかるわけが
□:(戦士)ここが知っている。。
□:(戦士)お前が何ものなのか。全て自分次第だ、忘れるなよ
□:(戦士)勇者!今行くぞ!
白銀ライト:自分次第…僕はなぜ…
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オオオオニオニオニオニオニオニィ!
○:(勇者)ゴォォォゴツゴツゴツゴツゴツゴツボォ!
□:(戦士)もぉぉぉきもきもきもきもきもきもきぐきぃ!
白銀ライト:くぅっ、余波がここまで…!
▲:(聖剣)ハァッ!
白銀ライト:結界…?
▲:(聖剣)どうせゴツボは私を使ってくれないから、あなたを守ることにしたわ
白銀ライト:あ、ありがとう
白銀ライト:(みんなできることをやっているのに、僕は…!)
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オニィ!!
○:(勇者)ぐぅぅ
□:(戦士)ぐはっ
吾輩ちゃん:(ボス鬼)ニタイノセンシガ、タテツクカ
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オニノソウイデアル、コノワタシニ!
▲:(聖剣)ゴツボ!もきぐき!
白銀ライト:だめだ、そもそも攻撃が効かないんだ!設定が違うから!
白銀ライト:設定…?そうか……!
▲:(聖剣)な、なにしてるの?
白銀ライト:応えてくれ…
白銀ライト:『ゼロコロン ライトは大ボス鬼の耐久力を下げた』
白銀ライト:どうだ…!
0:ライトは大ボス鬼の耐久力を下げた。
白銀ライト:よし!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オニ?
白銀ライト:なら『ゼロコロン ライトは大ボス鬼を元の世界へ戻した』
吾輩ちゃん:(N)【エラー】介入者により失敗。
白銀ライト:なっ!?吾輩ちゃんか!
▲:(聖剣)大ボス鬼にダメージが!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オ、、ニィッ
○:(勇者)さっきまでの威勢はどうしたん、だ!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)グガァッ
■:(戦士)そそっかしいんだよ、お前は!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)グゥゥ…
▲:(聖剣)いけるわ!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)マダダ、マダオワランヨ…!
吾輩ちゃん:オオオオオオオニィィイイイイ
○:(勇者)最後っ屁か
■:(戦士)そんな見え見えの叩き付け
▲:(聖剣)当たるわけないわね
白銀ライト:いっけーー!!
○:(勇者)うぉおおおお!!
■:(戦士)うぉおおおお!!
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オオニィイイイイ!!
○:(勇者)…
■:(戦士)…
吾輩ちゃん:(ボス鬼)オ……ニ……ズゥゥン
▲:(聖剣)やった!!倒した
白銀ライト:よかったぁ…
白銀ライト:…ん?
白銀ライト:なんだ?地面に亀裂が
○:(勇者)ふむ、さっきの叩き付けとあいつがが倒れた衝撃で
白銀ライト:え…?まさか、ピンポイントで僕のところに
■:(戦士)穴が開くのか?
▲:(SE)ピシピシピシピシ…
白銀ライト:いやいや
■:(SE)ビキビキビキビキ…
白銀ライト:あるわけない、よ
○:(SE):バゴーン
白銀ライト:ねぇぇええああああぁぁぁぁ……
▲:(N)気がつくと空に放り出されているライト
白銀ライト:ぁぁぁぁぁあああああああああ
○:(実況)なんと!!空から大量のお金や宝石、様々な道具が!!ガメツクッスが今までに溜めたモノが降り注いでくる!!当たったらただじゃすまないぞ!
白銀ライト:ああああああ、あでぇ!!
■:(フシギダナ)ダナッ!?
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)デアッ!?
○:(実況)おっとぉ!?まさか人間まで、がめていたのか!?落ちてきた人がフシギダナに直撃ぃ!衝撃でデアイチュウが束縛から開放されるぅ!!
白銀ライト:痛てて…今度は【モンスターバトル】の世界か
▲:(トレーナーA)デアイチュウ急いで戻るんだ!
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)…デア?
▲:(トレーナーA)落ちてるものを拾ってる場合じゃないだろ!?
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)で?デアッ!
白銀ライト:こんなに宝石やらなんやら散らかってたら、
白銀ライト:たしかに拾いたくなるし、1つくらい取ってもーとか思っちゃうな
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)デッ、デッ、、デア…
■:(トレーナーB)そんなにたくさん持ってどこへ行く?
■:(トレーナーB)ガメツクッス!【ガメツキ】だ!
■:(ガメツクッス)がぁめぇえ!!
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)デ、デアァ!?
○:(実況)【ガメツキ】が決まったぁああ!持ち物の重さや数だけダメージが上がり全て回収してしまう凶悪な技だ!!デアイチュウさすがに厳しいか!?
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)チュ…ゥ…
▲:(トレーナーA)デアイチュウ!!
▲:(トレーナーA)くっ、ミナーサン頼む!!
▲:(トレーナーA)ミナーサン…?どうした?
白銀ライト:あれ?ミナーサンのスマイル光線が飛んできてデアイチュウが復活するはずじゃ
▲:(ミナーサン)ミ…ナ…サ
○:(実況)なんだなんだ!?ボネモン達の様子がおかしいぞ?いや、会場全体が崩れていってる!?一体何が起こっていると言うんだぁ!?
吾輩ちゃん:「一体何が起こっているんだぁ!?」と聞かれたら
吾輩ちゃん:答えて上げるがにゃのにゃさけ
吾輩ちゃん:世界の平和を守るため
吾輩ちゃん:悪をつらぬくラブリーニャーミーな敵役
白銀ライト:やっぱり…!
白銀ライト:『ゼロコロン ライトの目の前に吾輩ちゃんが現れる』
吾輩ちゃん:その名も‐‐‐
0:ライトの目の前に吾輩ちゃんが現れる
吾輩ちゃん:にゃ!?
白銀ライト:捕まえた、なにやってるんだ?
吾輩ちゃん:今、かっこよく口上をあげてたのにー
白銀ライト:そんなのどうでもいい!説明しろ!
吾輩ちゃん:なにをにゃー?
白銀ライト:まだとぼける気か!これ全部お前のせいだろ!
吾輩ちゃん:にゃははー
白銀ライト:見ろよ、デアイチュウなんて
吾輩ちゃん:(デアイチュウ)デア…デアデア「はぁ…またブロックされた、ボクのこと好きって言ってたのに…マヂモォムリ…」
白銀ライト:これじゃあヘラリチュウじゃねぇか!
吾輩ちゃん:うまいにゃ!座布団あげるにゃ!
白銀ライト:うまいとかじゃねえって!
白銀ライト:元に戻せないだろ
吾輩ちゃん:…戻す必要があるのかにゃ?
白銀ライト:え?
■:(トレーナーB)ガメツクッス…?おい!返事をし、ろ、よ
▲:(N)世界は止まり。揺れ。裂け。崩壊していく…。
吾輩ちゃん:にゃんのために扉を開けたのにゃ?
白銀ライト:それは…
吾輩ちゃん:何度目にゃ?これだけ繰り返しても何も変わらないにゃ、だから少しだけ手伝って上げたんだ
白銀ライト:手伝う?
白銀ライト:これは、これは、やっていいことじゃない!
白銀ライト:過度な干渉の繰り返しで境界線が
吾輩ちゃん:だから?
白銀ライト:っ!!お前なんかおかしいぞ?
白銀ライト:どの世界も考えて考えて、練って練って、時間をかけて、創り上げられた世界なんだぞ
吾輩ちゃん:創り上げられた…?ホントかな?
吾輩ちゃん:この世界も今までの世界も、全て、別の世界の模倣だろ?それこそ模倣先を穢す、貶める行為だ!
白銀ライト:それは
吾輩ちゃん:オリジナル!自分にしかできない!あの人だからこそ!ははっ、笑わせてくれる
白銀ライト:何を言って…
吾輩ちゃん:全てパクリなんだよ!
吾輩ちゃん:だったらそんなもの無くなってもいいだろう
白銀ライト:そんなことは、、
吾輩ちゃん:あるだろ!似たセリフ。似たシーン。似た展開。いるか?そんなもの
白銀ライト:…
吾輩ちゃん:まだ観光客気分なのかいライト?ただ見てるだけ。そこに価値なんてあるのか?
白銀ライト:ぐっ
吾輩ちゃん:お前は何者だ?
吾輩ちゃん:なぜここに来た?
吾輩ちゃん:どうしたいんだ?
白銀ライト:僕は、僕は…
吾輩ちゃん:どうした?
吾輩ちゃん:まだわからないのか?
吾輩ちゃん:決められないのか?
白銀ライト:僕は…
白銀ライト:書きたい!
白銀ライト:ただ書きたいんだ!
白銀ライト:一人の「小説家」として
白銀ライト:模倣と言われようとも
白銀ライト:頭の中で、激しく脈打つ世界を、外へ解き放ちたい!
白銀ライト:そのためにここへ来たんだ!
吾輩ちゃん:そうか、それが他人の盗作だとしても?
白銀ライト:盗作?違うね、リスペクト、オマージュ、パロディ。いくらでも言いようはある
白銀ライト:それにお前が言う通り、世の中の作品全て、何かの模倣だ
白銀ライト:だが!
白銀ライト:全く同じものを書いているわけじゃない!
吾輩ちゃん:ほぅ
白銀ライト:似ていても違う。そこが個性で味だ
白銀ライト:だからこそ、いろんな人が様々な作品をそれぞれ好む。そうだろ?
吾輩ちゃん:ふむ
白銀ライト:素敵な味を教えてくれたように、、僕も!書きたい!
白銀ライト:よりよい味を求め続けたいんだ!!
吾輩ちゃん:…なるほど、らしいことを言うじゃないか
白銀ライト:これでも一応「小説家」だからな
吾輩ちゃん:フッ、たまご、だろうに。。
吾輩ちゃん:では最後に一つ聞く
白銀ライト:なんだ?
吾輩ちゃん:『開けるな』と言われただろ?
白銀ライト:はぁ?
白銀ライト:ついにまともな会話もできなくなったのか?
吾輩ちゃん:にゃははは、ちょっと言ってみたかっただけにゃー
白銀ライト:はぁ…それでこの状況、どうすればいいんだ?
吾輩ちゃん:選択肢は2つにゃ
吾輩ちゃん:1つ!『この世界に残り、新たな物語を紡ぐ』
吾輩ちゃん:2つ!はい!『この扉を開き新たな可能性を探す』
吾輩ちゃん:どっちか選ぶにゃ
白銀ライト:そんなの決まってる…
吾輩ちゃん:おや、いいのかにゃ?
白銀ライト:ああ、ここは大丈夫さ、『ゼロコロン 崩壊は止まり、元へ戻る』
0:崩壊は止まり、元へ戻る
吾輩ちゃん:ゼロからかけたのにー
白銀ライト:時間はかかるかもしれないが、これで作品の力だけでも修復できる
吾輩ちゃん:確かにそうかもにゃだけど
白銀ライト:それにこの世界の味が好きな人だっているかもだろ?だから書けないよ
吾輩ちゃん:ふーん。別にそれでいいけど、、
吾輩ちゃん:この扉の先は、『今』の君にふさわしい場所に繋がってる…つまり
白銀ライト:また繰り返す、とでも言いたいのかよ
吾輩ちゃん:そうにゃ!
白銀ライト:ちっちっちっ…甘いな吾輩ちゃん。今の俺は
白銀ライト:いろんな世界を間近で見て、創作意欲バク上がり中なんだ、そんなことにはならない
吾輩ちゃん:にゃはっ、だから書きたいだけなら残って書いてればいいのにゃー
吾輩ちゃん:こんなチャンスなかなかないのにゃ!
白銀ライト:ふっ、まるで扉を通って欲しくないみたいだな、なおさらこっちを選ぶことに決めた!
吾輩ちゃん:にゃー、やめたほうがいいと思うにゃよー?
白銀ライト:いいや、僕は行く
0:扉に手をかける
吾輩ちゃん:わかったにゃ、合言葉を
白銀ライト:合言葉?あー、はいはい、ぼぼんぼんぼんぼん--
吾輩ちゃん:シャー!ボンボヤージュ!
白銀ライト:ごめ、ごめんって!
吾輩ちゃん:一応最後に言うけど、後悔することになっても知らにゃいにゃよ?
白銀ライト:いいさ、どんな結果でも。それも「経験」だろ?生かすも殺すも自分次第ってな
吾輩ちゃん:なんかすごいポジティブにゃね…
白銀ライト:ははっ、さぁ行くぞ
白銀ライト:「ボンボヤージュ」!!
○:(N)少年は光に包まれる
■:(N)扉の先で待ち受けるのは
▲:(N)新たな世界か、それとも…。
白銀ライト:(N)「物語」は紡がれ
吾輩ちゃん:(N)マワリマワル